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このブログは、9割以上が妄想で構成されています。アニメ・ゲームへの偏愛が主な成分です。
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「E:天然ライでルル生殺し」を書いていたのですが……
どうにも行き詰まりました。。・゚・(ノД`)・゚・。

ルルがヘタレすぎた。orz
このままのノリで書くといつまで経っても肝心のえっちしーんまでたどり着けない!
ということで、泣く泣くボツにしました。
遅筆なのに……ごめんなさい。

でも、せっかくなので晒してみます(笑)
続きはありません。

学園編のつもりで書きました。
本原稿では、シチュエーションを騎士編ルルED後に替えるつもりです。


+ + + + + + + + + +







もともと妙なイニシアチブを持っていたことは否めない、とルルーシュは考える。

ライを拾ったばかりの頃、ルルーシュはライを警戒していた。立場上――元・皇族としても、ゼロという反逆者としても狙われる可能性が非常に高く、「記憶喪失」なんて出来すぎた立場の人間が近づいて来るならば、警戒せずにはいられなかったのだ。
「ルルーシュ・ヴィ・ブリタニア」や「ゼロ」としては警戒しなければならないが、「ルルーシュ・ランベルージ」としては、避け続けるわけにもいかない。何しろ、ライの拾い主の片割れであり、彼の保護者を引き受けてしまったミレイは、ルルーシュ自身にとっても保護者的な存在でもある。
よって、冷たすぎる態度はとらなかったが、それでもかなりそっけない態度でライに対していた。

にも関わらず、ライはなぜかルルーシュに懐いた。
懐いた、という言葉は語弊が生まれるかもしれないが、ルルーシュにしてみればそうとしか言えない状況だった。

決して人好きするような態度を取っていないはずなのに、ライはルルーシュを見かけるとすぐに近づいてきた。他の生徒会メンバーには、声をかけられれば答える、という程度なのに、なぜかルルーシュには近づいてくるのだ。
ルルーシュはさらに警戒を強めることにした。

しかしながら、1週間近く観察した結果、どうやら本当に記憶がないらしいということが分かった。
さらには、こちらに敵意がないことも。
第一、ライは本当に「近づいてくる」だけなのだ。
こちらが口を開かなければしゃべらないし、「邪魔だ」と言えば素直に去っていく。

特に意味のないこの行動に、ルルーシュは心当たりがあった。
――インプリンティングだ。
ライを拾う直前、すなわち、ライが倒れた時に最後に見たのがルルーシュだったか、それとも、目覚めてから初めて見たのがルルーシュだったのか……とにかくそんな感じで、ライの中に刷り込みがされてしまったのだろう。

無表情だったライが少しずつ笑ったり怒ったりするようになってからも、そのインプリンティングは有効だった。
誰かと何かをしなければならない場合、ライは必ずルルーシュを選んだ。
その様子に生徒会メンバーが臍を噛んでいたことなど、ライは知る由もない。
ライは非常に人に好かれやすいのだ。生徒会だけではなく、学園中で、学園の外でも。
特に表情を取り戻してからは、あっという間に人気者になった。ライの周りには常に誰かが話しかけている。それなのに、彼が選ぶのはいつもルルーシュだった。
だから、わずかばかりの優越感を感じていたのは事実である。

ライはルルーシュが許す限りルルーシュの近くにいたがった。ルルーシュはライが絶対に自分の邪魔をしないことを確信していたから、好きにさせていた。

その関係はひどく心地よかった。
「ただ隣に寄り添うだけ」という距離感が、ルルーシュには嬉しかった。
肯定しない。否定しない。
ライの前では、ルルーシュは「ルルーシュ・ランペルージ」でも「ルルーシュ・ヴィ・ブリタニア」でも「ゼロ」でもなかった。
ただの「ルルーシュ」という固有名を持つ一個人でいられた。

だから、だったかもしれない。
際限なく、ライを許容してしまったのは。

 

 

 


気がつけば、おかしなことになっていた。

「ルルーシュって、実は結構鈍感だよね」とは、しばしば空気が読めなくなる親友の弁である。
その時も空気が読めない発言だったため、ルルーシュ自身の手で鉄槌が下した。ただし、頑丈な体の持ち主である親友の方がケロリとしていて、はたいたルルーシュの方が手を痛めるという情けない結果になった。

その様子を見て、ライがきょとんとした表情をしている。
場所は当然の如くルルーシュの隣。他にも席は空いているのに、無意識に彼はルルーシュの隣に座る。 まるで親鳥に懐く雛のようだ。

「――別にルルーシュは鈍感じゃないと思うが?」

スザクの発言を吟味していたらしいライが言う。
ある意味スザクよりも空気が読めていないので、ルルーシュは脱力した。とりあえず、疲れた声で「ありがとう」とだけ返しておく。
スザクは思わずといったように苦笑した。それを反論ととったのか、ライは再び口を開く。

「ルルーシュは人をよく見ているし、いろいろな事に気づくし……鈍感というわけではないと思う」
「……それは、そうなんだけどね」

スザクが笑い、その横でリヴァルが脱力していた身体を持ち上げた。 そして呆れたような、いや、いっそ感心したような口調で言う。

「ライはほんとーに、ルルーシュの事が好きだなあ」
「な!ば……っ!」

ルルーシュはとっさに「何を馬鹿なことを!」と叫ぶつもりだったのだが、舌がもつれた。
この質問は鬼門だった。いろいろな意味で。

否定されれば、心が裂かれたように傷つくだろうことがルルーシュには分かっていた。
すでに、ルルーシュにとってライはそこまでの存在になってしまっている。

だが、ハッキリ言って問題はそこではない。
悲しいかな、ルルーシュは失うことには慣れていた。17歳という年齢に対して、異常なほどに。
だから、本当に問題になるのは「肯定」された場合なのだ。
――どうしたらいいか、分からなくなる。頭が真っ白になる。
「思考が飛ぶ」ということは、ルルーシュにとっては恐怖に近い。何しろ、自分自身の最大の武器を無効化されることになるのだ。
勿論、ライと対立しようなどとは考えていない。 けれど、困る。とにかく困る。とてつもなく困るのだ。
なにしろ、そんなシリアスなことを考慮しなくても、困ってしまうのだから。

そして、ルルーシュは知っている。
二、三度 瞬いたライはふんわりと笑う。まるで、その場の空気まで暖かくなるような、優しく穏やかな笑顔だ。
そして言うのだ。

「そうだな、好きだよ」

――予想通りの未来に、ルルーシュは椅子から滑り落ちた。
驚いてルルーシュを気遣うのはライだけだ。リヴァルはスザクを見て肩をすくめてみせ、スザクは小さく笑った。

今や常にこの調子なのだ。
ルルーシュは精神的に痛む頭と肉体的に痛む腰と、どちらの痛みに涙すればいいのか分からない。
ライが心配そうな顔で、床にしたたかに打ち付けた腰をさするものだから、別の意味でも泣けてくる。

――ライは分かっていない。
不意に近づいた体温に、ルルーシュがどれだけ鼓動を高鳴らせているか。無邪気に微笑みかけられるだけで、どんな劣情を抱くのか。

ルルーシュ自身、いつの間にライを「そういう対象」として好きになっていたのか、分からない。
ただ気づけば、ライを抱きしめたいと思うようになっていた。
おかしいと思い悩む暇すらなく、本能で悟らされた。

ライを、恋しいと想っている。

問題は、ライの「好き」とルルーシュの「好き」の間に、大きな隔たりがあるように思えてならないことだ。
確かめてみればいいと思うものの、その勇気すらない。

否定されたら?
嫌悪されたら?
――ライを失ってしまう。
否定されてライを諦めてしまえるほど、ルルーシュは弱くない。
嫌悪されてライの近くにいられるほど、ルルーシュは強くない。

ああ、せめて。
せめてライとの距離がこれほど近くなる前だったなら、確かめられただろうか?
失うことを覚悟して、うまくいくという希望に縋っていられただろうか?

ルルーシュがため息をつくと、ライが眉を寄せた。
ライはルルーシュのネガティブな感情に酷く敏感で、落ち込むとすぐに察してしまう。
しまったと思うと同時に、ライがそっとルルーシュの頭を撫でた。

「疲れてるのか?最近、ぼうっとしていることが多い」
「……いや、そんなことは、ない」

言いながら目をそらす。この至近距離でライを見るのは危険なのだ。
――ライが。
自分を制御できる自信がさっぱりないので、とりあえず視界に入れないようにしてみる。

「ルルーシュ?」

頼むから、覗き込むな!
――などとは言えるはずもない。基本的に、ルルーシュは自分の大切な人に対してすこぶる甘い。これでもかというほど甘い。妹の扱いを見れば一目瞭然である。
いまや、ルルーシュにとってライの存在は妹・ナナリーに匹敵するほどの重要人物である。傷つけるなんて以ての外。ルルーシュ自身を心配してくれているライに、酷い言葉などかけられるはずがない。

とりあえず、ルルーシュは心の中で円周率を全力で唱える事にした。
少しでも冷静にならなければまともにライの顔を見ることが出来ない。

(3.14159265358979323846264338327950288419716939937510……)
「ルルーシュ?」
「いや、本当になんでもないんだ。ああ、でも少しばかり寝不足なのは確かかな。昨日ちょっと面白い本を見つけて、つい読み切ってしまったから……」

普段よりいささか早口にはなったものの、なんとか平静な声で対応できる。
やればできるじゃないか!などと自分を褒めたいような気分になりながらも、ルルーシュは不自然にならない程度にライから距離を取った。

ライはルルーシュの行動に疑問をもつ訳でもなく、ほっと笑った。
安心したような、呆れたような、力が抜けた笑顔は幼く見え、やはりルルーシュの心臓を走らせる効果があるのだ。






********************

ここまで。
ウチのルルはヘタレすぎる。orz
きちんと恋人になっていないとルルは行動を起こせないと言うことに、ここまで書いて気づきました。
フツーのラブコメで「生殺し」がお題ならこのまま書いていっても構わないんですけどね。
今回のお題はあくまで「甘エロ」で生殺しじゃないんだよ!と、我に返った次第です。

恋人設定で一番私の中で安定している、例の「黒の騎士団ルルED後行政特区成立後」シリーズ(シリーズ名長い!どうにかしなければ…)で、書くように進路変更してみます。

この話のルルじゃないですが、内心で「甘エロ、甘エロ、甘エロ……」と全力で唱えていないと、ただのラブコメかギャグになってしまいます。
どこまで色気がないんだ、私!。・゚・(ノД`)・゚・。

でも、とりあえず頑張ります!


追記:
えっちしーんの勉強のために、我が家にあるオリジBLを読んでいたのですが……
私が好きな作家って、基本的にえっちしーんが濃くないというか、心の交流が主なのであんまりえろくないというか……;
榎田さんとか椹野さんとかが多いんですよね; 「萌えるけどえっちくはない」と思ってしまうのは、私が汚れているからでしょうか?
同人のえっちしーんだと、どうしても花○文庫系列の表現の方が相応しい気がするのですが……気のせいですか?
とりあえず書けるようにしか書けないと諦めて、読むのは止めました(笑)
なるようになるでしょう!うん!

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